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医療DXとは?メリット・デメリットや導入時のポイントをわかりやすく解説
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医療DXとは?メリット・デメリットや導入時のポイントをわかりやすく解説
医療DXとは?メリット・デメリットや導入時のポイントをわかりやすく解説
医療機関/クリニック/歯医者
公開日:
日本の医療業界は、高齢化による医療ニーズの増大、医療従事者の不足、地域ごとの医療格差といった深刻な課題に直面しています。これらの課題を解決し、より質の高い医療サービスを提供するためには「医療DX」への取組みを進めることが大切です。
本記事では、医療DXの概要、メリット・デメリット、導入時のポイントを解説します。
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もくじ
医療DXとは
医療DXとは、医療分野におけるデジタル・トランスフォーメーション(Digital Transformation)のことです。
単なるITツールの導入にとどまらず、デジタル技術やデータを活用して医療サービス、業務プロセス、組織文化を変革し、よりよい医療の実現をめざす取組みを指します。
具体的には、電子カルテの導入、医療データの連携、AIを活用した診断支援技術の開発など、より広範囲な変革を含んでいます。
政府が推進する「医療DX令和ビジョン2030」とは
2022年5月に自由民主党政務調査会が「医療DX令和ビジョン2030」を提言し、現在は行政と関係業界が一丸となって推進されている状況です。
このビジョンでは、医療DXの実現に向けて以下の3つの主要な目標が掲げられています。
主要な目標
概要
1.全国医療情報プラットフォームの創設
マイナンバーカードを活用した医療情報の全国的な連携基盤を構築し、緊急時の医療提供や、医療機関をまたいだ診療情報の共有を実現する
2.電子カルテ情報の標準化
異なる医療機関でも医療情報をスムーズに連携・共有できるようにするため、電子カルテの記載事項やデータ形式を統一し、相互運用性を高める
3.診療報酬改定DX
診療報酬改定に関わる情報システムの改修作業を効率化・迅速化し、医療機関や支払基金などの負担を軽減する
出典:自由民主党政務調査会「「医療DX令和ビジョン2030」の提言」
医療業界が直面する深刻な課題
医療DXがこれほどまでに注目される背景には、日本の医療業界が抱える深刻な課題があります。
ここでは、特に重要な課題を紹介します。
医療従事者の不足
医師や看護師といった医療業界の人手不足は、深刻な問題です。
厚生労働省のデータによると、2024年8月で「医師、歯科医師、獣医師、薬剤師」の有効求人倍率は2.54(※1)となっており、医療の需要に対して人手が足りていないことがわかります。
医療従事者は長時間労働や過酷な勤務環境で働くケースが多く、離職者の増加が大きな課題です。人手不足は医療の質の低下や緊急時の対応遅れにつながるだけでなく、残されたスタッフの負担が増し、さらに離職が進むという悪循環を引き起こします。
加えて、今後は高齢化により医療ニーズが一層増加することが予想されます。
厚生労働省の資料によると、日本の総人口は2020年の1億2,615万人から2070年時点で8,700万人まで減少し、65歳以上の人口割合は28.6%から2070年には38.7%へ上昇する見通しです(※2)。
また、2040年には医療・福祉分野で約96万人の人材が不足すると予測されています(※3)。
長時間労働
医療現場では、人手不足に加えて、診療記録や診断書作成など事務作業の多さによる長時間労働が常態化しています。
2024年からは医師にも「時間外労働の上限規制」が適用され、時間外労働は原則960時間/年までとなりました。
厚生労働省の資料によると、2022年時点では病院常勤勤務医の約20%が年間960時間以上の時間外・休日労働をしている(※)というデータもあり、医療現場の働き方改革は急務となっています。
デジタル化の遅れ
医療業界では紙による管理が主流で、デジタル化が進んでいません。ITツールの導入が遅れており、情報共有や連携が非効率になっている点が課題です。
総務省の調査では、2020年度の医療・福祉業界におけるDX推進率は9.3%(※)と低く、他の産業と比べてもデジタル化の遅れが目立っています。
出典:総務省「デジタル・トランスフォーメーションによる経済へのインパクトに関する調査研究の請負」
地域による医療格差
地方やへき地では、医師や専門医の数が都市部に比べて少なく、高度な医療を受けることが難しい傾向にあります。
厚生労働省の「令和4年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると、医師数には地域による差があることがわかります。
都道府県
医師数
北海道
1万3,613人
宮城
6,140人
東京
4万8,578人
新潟
4,894人
石川
3,390人
愛知
1万8,516人
大阪
2万6,518人
広島
7,870人
高知
2,346人
福岡
1万6,722人
鹿児島
4,668人
沖縄
4,029人
出典:厚生労働省「令和4(2022)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」
地域によっては、専門医や設備の不足が原因で、病気の早期発見や治療が遅れる可能性も否定できません。
医療DXの主な取組み例
医療DXの実現は、医療業界が直面する深刻な課題を解決することにつながります。
ここでは、現在推進されている主な取組み例を紹介します。
オンライン資格確認システムの導入
オンライン資格確認とは、医療機関の窓口でマイナンバーカードを使用して患者の保険資格を確認するシステムです。
オンライン資格確認によって、保険証の有効期限切れによる無効な請求を防止したり、自己負担限度額を事前に把握できたりするため、事務作業の効率化が図れます。
また、過去の薬剤情報や特定健診情報を医療機関などが閲覧できるようになるため、より適切で安全な医療の提供につながります。
電子カルテの利用
電子カルテとは、医師の診察記録、検査結果、処方箋などを電子データとして一元管理するシステムです。
紙のカルテに比べて、複数の医療従事者による情報共有が容易になり、業務の効率化や医療ミスの削減につながります。
電子カルテとあわせて、レセプトを作成するコンピュータであるレセコンを導入し連携させることで、さらなる業務効率化が図れます。
レセコンについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
オンライン診療の推進
オンライン診療とは、スマホやPCを通じて医師と患者が直接対面せずに診療をすることです。予約、問診、診察、処方箋の発行までをオンラインで完結できる場合もあるため、遠方に住む患者や仕事などで忙しい患者の通院負担を軽減できます。
医療へのアクセスが向上し、慢性疾患の管理や定期的な相談がしやすくなるため、地域による医療格差の解消にもつながります。
AIを活用した画像診断支援
AIを活用した画像診断支援は、CT、MRI、X線画像などの医療画像データから、AIが病変の可能性を検出し、医師の診断を補助する技術です。
AIを活用すれば、人間が見落としがちである微細な変化を高精度で特定でき、診断効率の向上や見落としによる医療ミスのリスク低減につながります。医師の負担を軽減しつつ、より質の高い医療を患者に提供することが可能となるでしょう。
自動精算機の導入
自動精算機導入すると、医療機関での診察や検査後の会計を患者自身が行えます。
電子カルテやレセコンと連携しているため、診療内容や請求金額が自動で反映され、正確かつ効率的な会計処理が可能です。医療従事者の負担が軽減されるだけでなく、待ち時間を短縮できるため、患者の満足度も向上します。
クリニック向けの自動精算機について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
医療DX導入のメリット
医療DXの導入は、医療機関、医療従事者、患者に多くのメリットをもたらします。
ここでは、医療DX導入のメリットを紹介します。
医療サービスの質が向上する
電子カルテやAI画像診断支援を導入することで、医療サービスの質が向上します。電子カルテを活用すれば、患者の診療履歴や服薬情報を医療従事者間で共有でき、より正確で安全な治療計画を立てることができます。
また、AIを使った画像診断では、人間が見落としがちな微細な病変も高精度で検出できるため、診断精度の向上や誤診リスクの低減にもつながります。
医療従事者の負担が軽減する
医療DXへの取組みを進めることで、医療従事者の負担を軽減できるようになります。
たとえば、オンライン資格確認や電子カルテを導入すれば、紙の書類を扱う手間が削減できます。その分、医療従事者は本来の業務である患者対応や治療に集中でき、サービスの質向上にもつながるでしょう。
労働時間の短縮や過重労働の緩和も可能となり、従業員の定着率向上も期待できます。
患者の利便性が向上する
医療DXの推進は、患者の利便性向上につながります。オンライン診療を利用すれば、自宅や職場から医師の診察を受けられるため、通院時間や交通費の節約だけでなく、地域による医療格差の解消にもつながるでしょう。
さらに、オンライン資格確認を導入することで受付がスムーズになるほか、患者はスマホアプリなどを通じて、ご自身の診療記録や検査結果をいつでも確認できるようになります。こうした仕組みにより、患者が主体的に健康管理を行えるようになるでしょう。
診療報酬の加点が見込める
電子カルテやオンライン資格確認システムなど、診療情報をデジタル化・共有できる仕組みを導入すると、医療DX推進体制整備加算の評価を受けられる場合があります。
また、医療DX推進によりオンライン診療の体制を整備すると、初診や再診時にオンライン診療料が算定可能となり、施設基準を満たせば加算も見込めます。
診療報酬について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
医療DX導入のデメリット
医療DX導入には、さまざまなメリットがあるいっぽうでデメリットもあるため、事前に確認しておきましょう。
ここでは、医療DX導入のデメリットを紹介します。
導入費用がかかる
医療DXの導入には、一定の初期費用がかかります。電子カルテやオンライン診療システムなどの新しいソフトウェアの購入に加え、コンピュータやネットワーク機器などのハードウェアも必要です。
システムの保守・運用費用も継続的に発生するため、中小規模の医療機関にとっては費用が経営上の負担となり、DX導入の妨げとなる場合があります。
情報セキュリティリスクがある
医療DXによって機密性の高い患者の医療情報がデジタル化されると、情報漏えいやサイバー攻撃のリスクが高まります。
サイバー攻撃や不正アクセスによる個人情報の流出は、患者のプライバシーが侵害されるだけでなく、医療機関の信頼を損なう深刻な問題です。
情報セキュリティリスクを低減するためには、高度なセキュリティ対策を講じる必要があり、費用や専門知識が求められます。
医療従事者にITリテラシーが必要
医療DXの成功には、医療従事者が新しいシステムを使いこなせるITリテラシーが必要不可欠です。しかし、デジタル機器の操作に不慣れなスタッフも少なくありません。システムの操作に手間取ると、かえって業務効率が低下する可能性があります。
新しいシステムの操作方法を習得するための研修や、日々の業務におけるトラブル対応など、医療従事者への教育やサポート体制の構築には時間とコストがかかります。
医療DX導入時のポイント
医療DXを成功させるためには、計画的な導入が重要です。
ここでは、医療DX導入時のポイントを解説します。
段階的な導入計画を立てる
医療DXは、段階的な計画を立てて進めることが重要です。まず、オンライン資格確認や電子カルテなど、比較的導入しやすいシステムからはじめ、スタッフが新しい環境に慣れる時間をつくりましょう。
スタッフがシステムに慣れてきたら、オンライン診療やAI画像診断などのより高度なシステムへと拡大していくことで、現場の混乱を最小限に抑えられます。
無理のないペースで医療DXを進めることで、スタッフの負担を軽減し、導入後の定着率を高められるでしょう。
スタッフの教育体制を整える
新しいシステムを導入しても、医療従事者が使いこなせなければ効果は期待できません。医療DXを医療サービスの質の向上や医療従事者の負担軽減につなげるためには、スタッフの教育体制を整えることが重要です。
システム導入前に研修を実施し、操作方法やメリット、目的を丁寧に伝えましょう。
導入後も定期的な勉強会を開催したり、不明な点をすぐに解消できるサポート体制を構築したりすることで、スタッフのITリテラシーを向上させ、システムの有効活用を促すことができます。
補助金・助成金を活用する
医療DXの導入には高額な費用がかかるため、国や地方自治体が提供する補助金や助成金を積極的に活用することがポイントです。
たとえば「IT導入補助金」では、電子カルテやレセコン、オンライン診療システムなど、多様なITツールが補助対象となる場合があります。
初期投資の負担を軽減するためにも、活用できる補助金や助成金をチェックし、自院のDX計画に適したものを申請しましょう。
医療DXの導入資金のご相談は「AGメディカル」へ
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法人の場合は代表者様に原則連帯保証をお願いします。
まとめ
医療DXは、医療従事者の人手不足やデジタル化の遅れといった課題を解決するための重要な取組みです。オンライン診療や電子カルテの導入により、医療サービスの質向上やスタッフの業務負担の軽減、さらには患者の利便性向上が期待されます。
しかし、高額な導入費用がかかったり、情報セキュリティリスクにさらされたりするデメリットもあります。医療DXを進める際は、段階的な導入、スタッフの教育、補助金や助成金の活用が有効です。
医療DXの導入資金が足りない場合は、融資を受けることも検討しましょう。AGメディカルの「診療報酬担保ローン」は、支払機関に請求する診療報酬を担保に、診療報酬請求額の最大4.0ヶ月分の資金を調達が可能です。
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