クリニック経営を成功させるポイントは?失敗する原因も徹底解説

医療機関/クリニック/歯医者

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左手をあげる男性医師

クリニックの経営は、患者を診察・治療する医療行為だけではありません。スタッフの採用、教育、資金管理、集患、行政対応など、医療行為以外の業務も不可欠です。

複数の業務を円滑に進め、安定した経営をするためには、クリニック経営を成功させるためのポイントを押さえておくことが大切です。

本記事では、クリニックの業務内容や経営が失敗する原因、成功させるためのポイントについて解説します。医療法人化のメリットやデメリットも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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クリニックの業務内容

クリニックの業務は、患者の診察や治療といった医療行為だけではありません。安定した経営には、医療以外の業務も不可欠です。

具体的には、以下のような業務があります。

  • 経営戦略の策定
  • スタッフの採用・教育
  • 資金繰りや会計処理などの財務管理
  • ホームページの運営や広告などを通じた集患活動
  • 保健所への届け出といった行政対応
  • 医療機器・システムの選定・導入

これらの業務を円滑に進めることで、スタッフは医療提供に専念でき、質の高いサービスを届けられます。

クリニック経営で失敗する原因

クリニック経営で失敗する原因には、以下のようなものがあります。

  • 経営の軸が定まっていない
  • うまく集患できていない
  • 再診率が低い
  • 院長が業務に追われている
  • スタッフの離職率が高い

それぞれ詳しく見ていきましょう。

経営の軸が定まっていない

「どのような患者層に、どのような医療を提供したいか」といった経営の軸が定まっていなければ、競合との差別化ができません。明確なビジョンがないため、具体的な戦略が立てられず、場当たり的な経営に陥りやすくなります。

また、スタッフ間でもクリニックの方向性が共有できず、チームとしての連携が難しくなるため、サービスの品質にも影響が出ます。

うまく集患できていない

ウェブサイト、SNS、広告など、集患のための情報発信が不十分では、患者がクリニックの存在を知ることができず、来院につながりません。特に新規開業の場合、地域住民に認知されるための積極的な活動が不可欠です。

また、集患がうまくいかない原因として、ターゲット層のニーズを把握していないことも考えられます。地域に合った診療科目やサービスを提供できなければ、集患は難しくなります。

再診率が低い

満足度の高いサービスを提供できていないと、再診率が低くなります。受付の対応が不親切だったり、診察時のコミュニケーションや説明が不足していたりすると、患者の不満につながるためです。

また、クリニックの清潔感や予約システムの使いやすさなども、再診率に影響します。

院長が業務に追われている

院長が経営や人事、経理といった診療以外の業務に時間を取られ、本来の診療に集中できない状態は、病院経営の失敗につながる要因のひとつです。診療の質が低下するだけでなく、経営判断の遅れも生じるため、深刻な影響を及ぼしかねません。

すべての業務を院長一人で抱え込まず、担当者を配置したり、外部に委託したりして、無理なく運営できる環境を整えることが大切です。

スタッフの離職率が高い

職場環境、人間関係、待遇などに問題がある場合、スタッフの離職率が高くなる可能性があります。

スタッフが頻繁に入れ替わると、新しいスタッフの採用や教育にコストがかかるだけでなく、クリニックのサービスの品質が不安定になります。

クリニック経営を成功させるためのポイント

クリニック経営を成功させるためには、医師としてだけでなく、経営者としての視点をもつことが重要です。特に、以下のポイントを意識するとよいでしょう。

  • 経営理念を決める
  • 患者満足度を向上させる
  • スタッフの教育に力を入れる
  • 働きやすい職場環境をつくる
  • 業務の効率化を進める
  • 経費削減に取組む
  • 役立つ情報を発信する
  • 地域との連携を強化する

それぞれ詳しく解説します。

経営理念を決める

クリニックの経営理念やビジョンを明確にすることは、安定した経営につながる第一歩です。「どのような患者を対象に、どのような医療を提供し、地域社会にどのように貢献したいのか」といった、クリニックの方針を明確にしましょう。

経営理念をスタッフ全員と共有することで、同じ目標に向かって業務に取り組めるようになり、チームの一体感が生まれます。また、患者に対してもクリニックの特色や強みが伝わりやすくなります。

患者満足度を向上させる

患者が「このクリニックに来てよかった」と感じるサービスを提供することが、再診率を上げるうえで重要なポイントです。

丁寧な説明や親身な対応はもちろんのこと、待ち時間を短縮するための予約システムの導入、WEB問診票の活用、クリニックの清潔感の維持など、あらゆる面から患者の利便性を追求しましょう。

患者の声に耳を傾けてサービス改善を続けることが、長期的な信頼関係の構築につながります。

スタッフの教育に力を入れる

スタッフのスキルアップは、クリニックのサービスの品質を直接的に向上させます。定期的な研修や勉強会を通じて、医療知識だけでなく、接遇やコミュニケーション能力を高めることが重要です。

また、新しい医療機器やシステムの導入時には、スタッフ全員がスムーズに使いこなせるようトレーニングを実施しましょう。スタッフ一人ひとりがプロ意識を持って成長することで、患者に質の高い医療サービスを提供できるようになります。

また、患者やその家族に接する際の言葉遣いや態度といった、医療接遇の教育も医療機関にとって欠かせません。

丁寧な言葉遣いや親身な対応を通じて、患者の不安を和らげ、あんしん感を与えることは、クリニックへの信頼を高める重要な要素です。

医療接遇について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

働きやすい職場環境をつくる

スタッフがあんしんして長く働ける職場環境は、離職率の低下と生産性の向上につながります。適切な労働時間の管理や公正な評価制度、円滑な人間関係を築くための取組みなどが重要です。

また、スタッフの意見を積極的に取り入れ、業務改善につなげることで、やりがいを感じる職場になります。スタッフの満足度が高まれば、患者への対応も丁寧になり、クリニック全体の雰囲気がよくなるでしょう。

業務の効率化を進める

ITツールを積極的に活用し、業務の効率化を図りましょう。電子カルテや予約システムを導入することで、診療記録や受付業務がスムーズになり、スタッフの負担が軽減されます。

また、オンライン診療やキャッシュレス決済などを導入することで、患者の利便性も向上します。業務効率が上がれば、一人あたりの業務量に余裕が生まれ、より質の高いサービス提供に時間を割くことが可能です。

自動精算機を導入すれば、受付スタッフの会計業務が不要になり、同じ時間でより多くの業務をこなせるようになるため、残業時間の削減にもつながるでしょう。

クリニック向けの自動精算機について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

また、ITツールの導入には「IT導入補助金」が利用できる場合があります。導入費用の負担を抑えられるため、積極的に活用を検討しましょう。

経費削減に取組む

クリニック経営には多くの費用が発生します。人件費や広告費などを見直し、不要な支出を抑え、より効果的に運用することが大切です。

ただし、大幅な経費削減は労働環境の悪化やサービスの質低下につながるリスクがあるため、注意が必要です。

役立つ情報を発信する

クリニックのウェブサイト、SNS、ブログなどにおいては、患者や地域住民にとって有益な情報を発信することが重要です。

診療内容の説明だけでなく、病気の予防方法や健康に関するアドバイスなど、専門的な知見に基づいた情報を提供することで、クリニックの信頼性を高めることができます。

また、診療時間の変更や休診日などの最新情報を発信すると、患者の利便性向上にもつながります。

地域との連携を強化する

地域の病院や他の診療所、介護施設などと連携を強化すれば、よりよい医療の提供が可能です。

重大な病気が見つかった際に適切な専門病院を紹介したり、退院後のケアを連携して行ったりすることで、患者のあんしん感につながるでしょう。

また、地域とのつながりを深めることは、クリニックの存在価値を高めるだけでなく、新しい患者の紹介を得る機会にもなります。

医療法人化も選択肢のひとつ

2人の医療従事者

クリニック経営には、医療法人化する選択肢もあります。ただし、メリットだけでなく、デメリットもあるため、慎重に判断する必要があります。

メリット

  • 社会的信用度が高まる
  • 事業規模を拡大させやすい
  • 税制優遇がある

デメリット

  • 運営管理の手間がかかる
  • 社会保険と厚生年金への加入義務が発生する
  • 解散手続きが複雑

それぞれ詳しく見ていきましょう。

メリット①社会的信用度が高まる

医療法人化すると、個人事業主よりも社会的信用度が高まります。金融機関から融資を受けやすくなるため、大型の医療機器や設備の導入、施設の増築・改築など、多額の資金が必要な場面でも資金計画を進めやすいです。

また、患者や地域社会に対しても、安定した医療提供体制が整っているというあんしん感を与えられるため、集患にもよい影響が期待できます。

スタッフの採用においても、福利厚生が充実した法人としての信頼性が増し、優秀な人材を確保しやすくなるでしょう。

メリット②事業規模を拡大させやすい

医療法人化すると、分院の開設や介護事業など新たな事業の展開がしやすくなります。個人クリニックの場合、原則として開設できる診療所は1つに限られますが、医療法人であれば複数開設することが可能です。

将来的な事業拡大を視野に入れているクリニックにとっては、大きなメリットとなるでしょう。

メリット③税制優遇がある

医療法人には、税制上の優遇措置が適用されます。個人の所得税が累進課税であるのに対し、法人税の税率はある程度固定されているため、所得が多い場合でも税負担を軽減できる可能性があります。

また、これまで家族が青色事業専従者として業務に従事していたのであれば、役員にすることで節税になる場合もあるでしょう。

デメリット①運営管理の手間がかかる

医療法人化すると、運営管理に多くの手間とコストが発生します。個人事業主とは異なり、登記手続きや社員総会の開催など、法的な手続きが必要です。

また、毎年の決算報告も義務付けられており、税理士や行政書士など専門家への依頼が必要になる可能性があるため、その分の費用がかかります。これらの管理業務は、クリニックの経営者である院長の負担を増やす要因となるでしょう。

デメリット②社会保険と厚生年金への加入義務が発生する

医療法人化すると、社会保険と厚生年金への加入が義務付けられます。保険料の事業者負担分が発生するため、クリニックの経営に影響を与える可能性があります。

保険料の負担額を事前に計算し、経営計画に組み込んでおくことが重要です。

なお、個人クリニックであっても、常時5人以上の従業員を雇用していれば、社会保険への加入が必須となります。従業員が5人を超えたタイミングが、医療法人化を検討するひとつの目安となるでしょう。

デメリット③解散手続きが複雑

万が一、クリニックの運営を終了することになった場合、医療法人は解散手続きが複雑です。

行政への届け出、解散の登記、財産整理など、多くの手続きが必要になります。また、清算人も選任する必要があるため、手続きには時間と費用がかかります。

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まとめ

クリニック経営を成功させるためには、医師としてだけでなく、経営者としての視点を持つことが重要です。

経営理念を明確にし、患者の満足度向上、スタッフの教育、働きやすい職場環境づくりに注力することで、質の高い医療を提供しながら安定した経営をめざせます。

また、事業拡大や節税を検討する際は、医療法人化も選択肢のひとつとなりますが、メリット・デメリットを理解したうえで慎重に判断することが大切です。

経営を成功させるためのポイントを実施しても資金繰りが難しい場合は、融資を受けることも検討しましょう。

AGメディカルの「診療報酬担保ローン」は、支払機関に請求する診療報酬を担保に、100万円から最高10億円までの融資を受けられます。クリニックの運営資金に不安がある方は、AGメディカルに相談してみましょう。

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監修者

北田 悠策(きただ ゆうさく)

北田 悠策(きただ ゆうさく)

神戸大学経営学部卒業。2015年より有限責任監査法人トーマツ大阪事務所にて、製造業を中心に10数社の会社法監査及び金融商品取引法監査に従事する傍ら、スタートアップ向けの財務アドバイザリー業務に従事。その後、上場準備会社にて経理責任者として決算を推進。大企業からスタートアップまで様々なフェーズの企業に携わってきた経験を活かし、株式会社ARDOR/ARDOR税理士事務所を創業。

資格情報

公認会計士・税理士

https://ardor-tax.jp/外部リンクアイコン

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