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診療報酬とは?仕組みや計算方法、請求手順などを徹底解説!
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診療報酬とは?仕組みや計算方法、請求手順などを徹底解説!
診療報酬とは?仕組みや計算方法、請求手順などを徹底解説!
医療機関/クリニック/歯医者
公開日:

診療報酬は、医療機関の経営を支える重要なものです。安定した経営をするためには、診療報酬の仕組みを理解し、適切に請求することが大切です。
この記事では、診療報酬の種類や計算方法、請求手順を解説します。診療報酬を適切に請求するために医療機関ができることも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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診療報酬とは
診療報酬とは、医療機関が患者に提供した医療サービスに対して支払われる対価のことです。日本では、各診療行為に対して厚生労働大臣が点数を定めており、点数を足し合わせた金額が診療にかかる医療費となります。
患者は医療費の自己負担分である1〜3割を支払い、残りの費用は患者が加入している医療保険者から医療機関に支払われる仕組みです(※)。
診療報酬の種類
診療報酬には「基本診療料」と「特掲診療料」の2種類があります。
基本診療料とは、医療機関が患者を診察する際や入院時に発生する基本的な診察費のことです。たとえば、初診料や再診料、入院基本料などが該当します。
いっぽう、特掲診療料は、検査や処置など特定の診療行為に対して個別に設定される費用のことです。たとえば、手術や注射、投薬、リハビリテーションなどの費用が該当します。特掲診療料は、症状や治療内容に応じて基本診療料に加えて算定されます。
診療報酬の支払い方式
医療機関に対する診療報酬の支払い方式には「出来高払い制」と「包括払い制」があります。
出来高払い制とは、医療行為ごとの点数を合計して医療費を計算する方式です。医療行為の数だけ費用が加算されるため、治療内容が手厚くなるほど医療費が高くなります。
包括払い制とは、病名や診療内容などに応じて、あらかじめ国が定めた金額の医療費が支払われる方式です。治療内容に関わらず、病名に基づいて一律の医療費が支払われるため、医療費の予測がしやすくなります。
診療報酬の支払いは、主に出来高払い制が採用されていますが、一部では包括払い制が採用されているケースもあります。
診療報酬の計算方法
診療報酬は、全国一律で医療行為ごとに決められた点数をもとに「1点=10円」として計算されます。診療行為ごとの点数は、厚生労働大臣によって以下のように細かく定められています。
診療行為
点数
初診料
291点
再診料
75点
エックス線診断料(単純撮影)
57点
調剤料(内服薬、浸煎薬、屯服薬)
11点
注射料(静脈内注射)
37点
たとえば、初診料と注射料を合わせた医療費は、以下のように計算されます。
- 診療報酬総額=(291点+37点)×10円=3,280円
- 患者自己負担額=3,280円×0.3=約980円
- 医療機関が保険者から受取る金額=3,280円-980円=2,300円
また、診療報酬には加算項目があります。加算項目とは、医療機関が特定の条件や基準を満たした場合に、基本となる診療報酬(点数)に追加して上乗せされる報酬のことです。
たとえば、診療報酬には以下のような加算項目があります。
加算項目
概要
時間外加算
保険医療機関が表示する診療時間以外に診察や処置をした場合に加算
乳幼児加算
6歳未満の乳幼児を診療した場合に加算
緩和ケア診療加算
緩和ケアを必要とする患者に必要な診療をした場合に加算
がん拠点病院加算
他の保険医療機関からの紹介によって入院した悪性腫瘍と診断された患者に加算
栄養サポートチーム加算
栄養管理を必要とする患者に加算
なお、このほかにも診療の性質に合わせて、様々な加算項目が設けられています。
診療報酬は2年に一度改定される
診療報酬改定は、医療の進歩や経済状況、社会情勢を反映し、原則として2年に一度見直されます。この改定は、医療費の適正化を図る重要な制度です。
見直しは厚生労働省の中央社会保険医療協議会で行われ、新たな医療技術の導入や医療ニーズの変化に対応して、診療報酬の点数や算定要件が調整されます。
これにより、医療機関が受け取る報酬が増減し、医療サービスの質や提供体制にも大きな影響を及ぼします。
令和6年度診療報酬改定
令和6年度診療報酬改定では、以下のような項目等が見直されました。
主な改定内容
概要
診療報酬の引き上げ
診療報酬が+0.88%の改定により医療機関の収益改善
初診料、再診料、入院基本料の点数引き上げ
基本診療料の点数が引き上げられた
医療DXの推進
マイナ保険証や電子カルテの利用による加算によってデジタル化を後押し
ポストコロナにおける感染症対策の推進
感染症対策を評価する加算を新設
出典:厚生労働省「令和6年度診療報酬改定の概要(全体概要版)」
これらの改定は、医療の質の向上や効率化を図るためのものです。医療機関は改定内容を把握し、適切に診療報酬を請求する必要があります。
診療報酬の請求手順

診療報酬の請求手順は、以下の通りです。
- 電子レセプト請求の準備をする
- 診療情報を入力する
- 入力内容をチェックする
- 翌月10日までに審査支払機関に提出する
レセプトとは、「診療報酬明細書」のことで、医療機関が保険診療を行った際に、その内容や費用の明細を記載して保険者(健康保険組合や市町村など)に提出する請求書類です。
レセプトには、患者ごと・診療月ごとに、どのような診療や検査、治療、処方が行われたか、その根拠となる病名や診療報酬点数などが詳しく記載されています。
電子レセプト請求とは、レセプトコンピューター(レセコン)を使用し、オンラインで審査支払機関に診療報酬明細書であるレセプトを提出することです。
提出されたレセプトは、審査支払機関によって内容が適切であるか、診療報酬点数表に基づいているかなどが厳しく審査されます。入力した診療情報に間違いがあると返戻されてしまうため、ミスがないようにしっかりとチェックすることが大切です。
審査を通過したレセプトに基づいて、審査支払機関が各医療保険者に医療費を請求します。医療保険者からの医療費が審査支払機関に支払われた後、審査支払機関が医療機関に診療報酬を支払います(※)。
適切な診療報酬請求のために医療機関ができること
安定した医療機関経営のためには、診療報酬の仕組みを理解し、適切に請求することが重要です。ここでは、適切な診療報酬請求のために医療機関ができることを解説します。
スタッフの教育を徹底する
診療報酬を適切に請求するためには、スタッフが診療報酬の仕組みや請求方法に関する知識を身につける必要があります。診療報酬点数表は定期的に改定され、加算項目も多数あるため、継続的な学習が求められます。
スタッフが知識を身につけられるように、研修の実施やマンツーマン指導を通じて最新の情報や技術を学ぶ機会を提供しましょう。スタッフ一人ひとりの理解度を高めることで、業務効率の向上と請求ミスの防止につながります。
業務マニュアルを作成する
診療報酬請求業務は手順が複雑です。業務マニュアルを作成することで、担当者が変わった場合でも適切に診療報酬を請求できるようになります。
マニュアルは一度作ったら終わりではなく、法改正や業務の変化、新たな加算項目の追加などに対応できるように定期的に見直すことが大切です。正確に診療報酬の請求ができるよう、最新の情報が反映されたマニュアルを維持しましょう。
ツールを導入する
診療報酬請求の業務効率を向上させるためには、ツールの導入が効果的です。診療報酬請求に役立つツールには、電子カルテやレセプトコンピューター、レセプトチェックソフトなどがあります。
電子カルテを活用すれば、患者の診療情報を一元管理でき、診察内容や検査結果、処方箋などの情報を迅速かつ正確に入力できます。
また、診療情報に基づいて自動でレセプトを作成するレセプトコンピューターと連携することで、手入力によるミスを削減できます。
レセプトが正しく記載されているか、算定漏れがないかなどを自動でチェックできるレセプトチェックソフトを使えば、ヒューマンエラーを防ぎ、レセプトチェックの時間を短縮できます。
これらのツールを効果的に活用することで、診療報酬請求業務の正確性と効率を高められるでしょう。
「診療報酬担保ローン」のご相談はAGメディカルへ
医療機関の経営は、診療報酬の入金サイクルによって資金繰りが一時的にひっ迫する場合があります。そのような際に活用できるのが、「診療報酬担保ローン」です。
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所定の審査により融資額は変動します。また、審査結果によっては融資できない場合があります。
支払期日前に返済する場合(一部償還を含む)は、早期返済違約金をいただきます。
法人の場合は代表者様に原則連帯保証をお願いします。
まとめ
診療報酬は、医療機関の経営を支える重要なものです。安定した経営を維持するためには、診療報酬の仕組みを深く理解し、適切な請求をすることが大切です。
スタッフの継続的な教育や業務マニュアルの整備、レセプトチェックソフトなどのツールの活用によって、正確な診療報酬請求をしましょう。
経営資金に不安がある方は、融資を受けることを検討しましょう。AGメディカルの診療報酬担保ローンは、診療報酬債権を担保に、最大で診療報酬請求額の4.0ヶ月分の資金のご融資を受けられます。
診療報酬の入金タイミングによって経営資金に不安がある方は、AGメディカルにご相談ください。
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AGメディカルは診療報酬担保ローン・調剤報酬担保ローン・介護報酬担保ローン・障害福祉サービス費等担保ローンなどさまざまなご融資に関するサービスを提供している会社です。多くの医療機関様、調剤薬局事業者様、介護事業者様、障害福祉事業者様にご好評いただいております。今後も皆さまの事業の「今」を資金面から力強くサポートするパートナーとして選ばれるように努めてまいります。なお、ご利用は貸付条件をご確認のうえ、借りすぎに注意しましょう。
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商号:AGメディカル株式会社
本社:〒105-0014東京都港区芝2丁目31-19バンザイビル
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